キミはいつも笑顔だった。
日曜日に物件に行くと意外な出会いがある。
あの日は、まさにそんな意外なキミを僕は知ることになる。
そして、運命は、僕らを結び付けた。
「騒音という、運面の糸」
僕は、キミの近くで、天井に残りのペンキ塗りをしていたんだ。
そしたら、生まれて初めて、
「ドスン、ドスン・・」素敵な音楽がコンクリートの壁を伝って聞こえて来た。
僕の知らないキミを、どうみつければいい?
その騒がしい、音をめがけて、やって来たんだよ。
キミは、僕から、あきらめかたを奪い取ったよ。
隣の部屋の玄関ドアに耳を澄ます。
「違う。」
もう迷わない、一から探し始めるさ。この歌を口ずさみながら。
「上の部屋だ。」
玄関に耳を澄ます。
「違う。」
んっ、隣のドアに近づく僕。
「キミを、見つけた。」
ピンポーン。
「はい。」
僕は、タイムフライヤー。キミの部屋に駆け上がった。
「犯人、確保!!!!!!!!!!!!」
お前は、何ドラムフルセットで、部屋においとんねん。
こんなもんたたいとったら、RCでも、斜め下の部屋でも響くわ!
「50越えたおっさんの趣味なんよ。日曜に、1時間だけよ。」
僕は、タイムフライヤー。時を駆け上がるクライマー。
僕は、キミを探していた。